マガジンのカバー画像

生産者インタビュー

53
フロンティアファーマーズのメインコンテンツ。福島県郡山市で農業を営む皆さんにインタビュー取材しました。彼らがどのように「農」に取り組み、受け継ぎ、繋いでいるのか。彼らの生の言葉で…
運営しているクリエイター

#須賀川市

♯34 農家ライブに食育イベント。独自の視点で発信する「野菜を伝える活動、野菜で伝える活動」

設楽農園 設楽哲也さん イベントやマルシェへの出店、SNSなどを通じ、栽培のこだわりや食材の楽しみ方を積極的に発信する生産者が増えています。おいしい食べ方や普段触れることのない農作業の裏話を聞く体験は、新しい発見の喜びや感動を私たち消費者に与えてくれます。 須賀川市でねぎやきゅうり、コメ、里芋などを生産する設楽哲也さんもそんな発信を続ける生産者の一人。しかし、その発信スタイルは他の生産者とは一味違います。意外と知らない野菜の成長の仕組みや味の秘密を紐解きながらねぎやきゅう

#32「健康のためにはまず作物が健康でなければ」 こだわりの土で育てる“食べてよかった”と言われる野菜

森農園 森 文男さん 健康志向が高まり続けるなか、農薬や化学肥料に頼らない野菜作り、コメ作りに取り組む生産者が近年特に増えています。農林水産省の統計によれば、新規就農者の間で有機農業に取り組む割合が高く、また若い就農者に広く浸透し始めているようです。 須賀川市の森農園もそうした農法に取り組む農園の一つですが、そのスタートは非常に早く、園主の森文男さんが有機肥料を使った野菜作りを始めたのは今から40年以上前のこと。世間の多くの人々が食と健康の関係に気づく遥か以前から独自にブ

#30 「食べなくてもいいものだからこそ手を抜かずに」。100年の梨農家を守り育てる4代目夫婦の歩む道

渡辺果樹園 渡辺喜則さん、佳子さん フルーツ王国ふくしまを代表する果物の一つである梨。県内では百数十年前から各地で栽培されており、須賀川はその中でも県内を代表する産地として知られています。 須賀川の中心部から北へ約4km。国道4号線と東北新幹線の高架に挟まれた一帯に広がる梨畑は、この地で1925年から梨を作り続ける渡辺果樹園の畑です。現在ここで梨を育てる渡辺喜則さんは4代目。本家までさかのぼれば100年以上の歴史を誇る梨栽培の家系です。育てる梨は「幸水」「豊水」「南水」「