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生産者インタビュー

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フロンティアファーマーズのメインコンテンツ。福島県郡山市で農業を営む皆さんにインタビュー取材しました。彼らがどのように「農」に取り組み、受け継ぎ、繋いでいるのか。彼らの生の言葉で…
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#農業女子

#31 トルコギキョウ作りの道は、父が家族に遺した大きなプレゼント

花き農家 中山 智さん うねめ伝説発祥の地である郡山市西部・片平町の水田地帯の一角に建つ2棟のビニールハウス。中をのぞくと、白や紫、オレンジなど、さまざまな色の花が咲き誇っています。このハウスで育てられているのはトルコギキョウ。郡山市で栽培される花き類の中でも主要品種の一つとされています。 中山智さんは2019年に新規就農し、同年からこのハウスでトルコギキョウの生産に取り組んでいます。もともとコメ農家だった中山家に新しい作物として花き栽培を取り入れようと考えたのはご両親。

#24 コロナを機にライフスタイルを見つめ直し開いた農園。祖母・母と共に取り組む無農薬の野菜作り

いろは農園 半澤美穂さん 郡山を代表する観光スポットの一つ「高柴デコ屋敷」。市東部の西田町にある民芸品の里で、集落内の4軒の家が数百年前から郷土玩具の三春駒や張子人形を作り続けています。またこの地区には、張子で作ったお面をかぶって踊る「高柴ひょっとこ踊り」が受け継がれています。見る人を一瞬で笑顔にするユーモラスなその踊りは、郡山が誇る素晴らしい文化的財産です。 「せっかく写真を撮っていただくので西田らしいものを」 そう言って張子のお面を手にした「いろは農園」の半澤美穂さ

#18 「お前、社長をやらないか」 父の一言をきっかけに保育士から農業の道へ

有限会社光 代表取締役 柳田美華さん 郡山の地で強い想いや誇りを胸に農業と向き合う生産者のみなさんを紹介するフロンティアファーマーズ。これまで紹介した方々の中には、元美容師、元システムエンジニア、元ライターなど、異業界から農業の世界へ飛び込み、いまや郡山の食を支えるホープとして活躍する方々もいらっしゃいました。 今回ご紹介する柳田美華さんも、そんなご経歴を持つ一人。以前は保育士として働いていましたが、2017年に水耕栽培の生産者として新規就農しました。現在、市内大槻町にあ

#9 「なくてはならないものを作りシンプルに暮らしたい」—地域の人々に支えられ家族で歩む農業の道

株式会社あぶくま商会 百目鬼昭徳さん、綾子さん スマートフォンがどれだけ普及しても、AIがどれだけ発達しても、インターネットがどれだけ知的好奇心をくすぐっても、日々の生活において変わらず欠かせないもの。「食」の存在はまさに、私たちの命に直結する、なくてはならないものです。 そんな「食」を生み出す農業の魅力に気づき、東京から郡山に居を移して農業に取り組むご夫婦が郡山にいます。百目鬼昭徳さん・綾子さんご夫妻。昭徳さんはかつてIT業界で働いていましたが、2014年、綾子さんの実

#8 「やるつもりがなかった」農業。3年でブランド化から店舗運営へ。広がり続ける女性養蜂家の夢

Oriy’s HONEY 代表 折笠ルミ子さん 農業は、他の第一次産業に比べて従事者に占める女性の割合が高いと言われています。また、近年盛んな農産物の6次産業化においても、女性ならではのセンスと感性を味やパッケージに活かした商品が多く生み出されるなど、農業における女性活躍の場は格段に広がっています。 そんな中、福島県農林水産部では、県内で農業に従事する女性たちが相互に交流し経験や情報を共有することで県の農産物の魅力を高めていこうと、2016年7月に「ふくしま農業女子ネット