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生産者インタビュー

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フロンティアファーマーズのメインコンテンツ。福島県郡山市で農業を営む皆さんにインタビュー取材しました。彼らがどのように「農」に取り組み、受け継ぎ、繋いでいるのか。彼らの生の言葉で…
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#新規就農

#47 結婚し妻の実家の跡取りに。チャレンジ精神旺盛な義父のもとトマトづくりの腕を磨く。

栁田竜二さん 多くの生産者にとって悩みの種となっている後継者問題。農林水産省が発表した「令和4年新規就農者調査結果」によると、令和4年に新規就農した人の数は全国で4万5,840人。前年に比べ12.3%の減少となりました。そのうち、家業等の後継者として農業を継いだ人の数は約3万1,400人。近年で最も多かった2015年の約5万1,000人に比べて約4割減少しただけでなく、その約7割を60歳以上の方が占めました。家業としての農業を持続的に承継できる若い後継者の確保は、多くの生産

♯40 横浜から母のふるさと郡山へ。農業は「自分のやり方一つで未来をいくらでも変えられる仕事」

きゅうり農家 濵野 泰之さん 郡山市東部、市街地から見て阿武隈川の対岸に位置する横川町。郡山駅から直線距離で2kmあまりの近さですが、起伏のある土地には今も多くの緑が残ります。 「以前このあたりの酸素濃度を測ったら、酸素カプセルに近いほどの酸素濃度がありました。そのせいか、他の場所からここに来て泊まると、みなさん“熟睡できる”と言ってくれるんです。」 そう教えてくれたのは、この地で2018年に農業を始め、現在主にきゅうりを栽培する濵野泰之さん。きゅうりは成長が非常に速く

♯37 湖南の地で挑む前例のないブドウ作り。厳しい冬の寒さが生み出すここだけのシャルドネの味

jardin du lac 小山順平さん 郡山市随一の絶景スポット、湖南町の「布引風の高原」。標高約1,000m 。33基の巨大風車が建ち並び、日本最大級の風力発電施設がある高原として知られています。眼下に猪苗代湖、その先には磐梯山を見渡し、夏はひまわり、秋はコスモスの花が彩る人気の観光地です。 その布引風の高原を見上げる田園地帯の一角に、若々しい枝を伸ばすブドウ畑が広がっています。植えられているのは、白ワインの代表品種「シャルドネ」。その数は約1,000本にも及びます。

♯36 長野生まれの新進イチゴ農家。セオリーに頼らず独自のスタンスで追及する理想の味

farm.舞木 宮島清人さん 日当たり、風、気温、土質。同じ作物でも自然環境一つで味や出来映えは大きく変わります。生産者のみなさんは、自分に与えられた環境の中でその気候に適応し、ベストな作物を私たちに届けるために日々努力や研究を重ねています。 三春町下舞木で2020年からイチゴ栽培に取り組む宮島清人さんは、まさに今、その研究と実験を重ね、理想のイチゴを生み出そうとトライする生産者の一人。お話を聞くと、将来の規模拡大に向けて綿密に、かつ慎重に研究に励む姿が見えてきました。

#35 大の野菜嫌いが御前人参に魅せられ専業農家へ。先人達が育てた土の力で日本一の人参を作る

株式会社agrity 小野寺 淳さん 「磐梯おろし」とも呼ばれる冷たい西風にさらされる冬の郡山盆地。その風は時に荒ぶり人々を悩ませますが、こと農業においては、風の冷たさが甘みの豊かな冬野菜を育てることにつながっています。 郡山市逢瀬町で野菜やコメを育てる小野寺淳さん。彼が農業に邁進するきっかけとなったのは、まさにそんな寒風の中で育つ甘さ際立つ郡山ブランド野菜「御前人参」との出会いでした。 兼業でスタートし、会社を設立して専業へ。さらに自ら育てた野菜を使ったレストランをオ

♯34 農家ライブに食育イベント。独自の視点で発信する「野菜を伝える活動、野菜で伝える活動」

設楽農園 設楽哲也さん イベントやマルシェへの出店、SNSなどを通じ、栽培のこだわりや食材の楽しみ方を積極的に発信する生産者が増えています。おいしい食べ方や普段触れることのない農作業の裏話を聞く体験は、新しい発見の喜びや感動を私たち消費者に与えてくれます。 須賀川市でねぎやきゅうり、コメ、里芋などを生産する設楽哲也さんもそんな発信を続ける生産者の一人。しかし、その発信スタイルは他の生産者とは一味違います。意外と知らない野菜の成長の仕組みや味の秘密を紐解きながらねぎやきゅう

♯33 友や家族に支えられ挑んだゼロからの挑戦 大きく肉厚な湖南の「金賞」シイタケが生まれるまで

きのこの店 K/M.LAB 佐治卓郎さん 全国でも指折りのシイタケの産地である福島県。東日本大震災以前は木に菌を打ち込み栽培する原木シイタケの栽培が盛んで、都道府県別の生産量でトップ5に入る年もありました。震災後は原木栽培ができなくなり生産量が落ち込みましたが、おがくずやさまざまな栄養体を混ぜ込みブロック状に固めた「培地」で育てる菌床栽培に切り替えた生産者の努力もあり、再び全国上位の生産量を誇るまでに回復しています。 郡山市湖南町で菌床シイタケの栽培を手がける佐治卓郎さん

#31 トルコギキョウ作りの道は、父が家族に遺した大きなプレゼント

花き農家 中山 智さん うねめ伝説発祥の地である郡山市西部・片平町の水田地帯の一角に建つ2棟のビニールハウス。中をのぞくと、白や紫、オレンジなど、さまざまな色の花が咲き誇っています。このハウスで育てられているのはトルコギキョウ。郡山市で栽培される花き類の中でも主要品種の一つとされています。 中山智さんは2019年に新規就農し、同年からこのハウスでトルコギキョウの生産に取り組んでいます。もともとコメ農家だった中山家に新しい作物として花き栽培を取り入れようと考えたのはご両親。

#28 親子の想いが実った夢のブルーベリー園。届けたい「生活の延長線上にある癒し」

ベリーズパーク郡山 城 清里仲さん 2021年6月、郡山に新たなブルーベリー園が開園しました。市の中心部から北西へ向かい東北自動車道を越えた田園地帯の一角に、真新しいネットが張られたブルーベリー畑が広がっています。地面に直接木を植える「地植え」ではなくポットで育てられたブルーベリーの木が整然と並ぶ園内。東日本を中心に国内で広く栽培されるブルーベリーですが、この栽培方法は東北ではまだ3例目、福島県内では初の試みだそうです。 このブルーベリー園「ベリーズパーク郡山」を切り盛り

#27 生産から卸、小売りまで。親子で目指す、まだどこにもない「ハイブリッド型青果流通」のかたち

COCO FARM 音川充輝さん、和輝さん 2020年3月、郡山で半世紀にわたり野菜や果物の仲卸業を手掛ける音川青果の倉庫の一角に、新しい青果店がオープンしました。名前は「SENDOYA」。市内外各地から仕入れられた、その名の通りフレッシュな野菜たちが並んでいます。 野菜のおいしさやラインナップだけでなく、工夫を凝らしたおしゃれなディスプレイもSENDOYAの魅力の理由の一つ。これまでの青果店にはない店づくりとSNSを活用したPRでファンを増やしています。毎朝開店前からお

#21 パラオでのダイビングインストラクター生活を経て約20年ぶりの故郷へ。いま農業に抱く「追いつかないほどたくさんの夢」

須藤農彩園 須藤佳英さん 郡山の市街地から東へ約25kmに位置する田村町田母神地区。郡山で最も東にある集落の一つです。標高は500~600m。阿武隈高地の山あいに抱かれたこの土地には、これまで何代にもわたり受け継がれてきた豊かな農業の歴史が息づいています。 今回お邪魔した須藤佳英さんのお宅もそんなご家庭の一つ。庭には幹を中心に大きく左右に枝を張った樹齢300年ともいわれる松の古木が雄々しく根付き、苔むした姿が須藤家のその長い歴史を物語っています。 (写真:お父様の大吉さ

#20 家族に息づく開拓者精神を胸に目指す「地域×農業」の新しいコミュニティづくり

コーワファーム(有限会社コーワ建設工業) 塩澤孝さん、晃平さん 郡山の市街地を見下ろす阿武隈川東岸の高台。遠くに安達太良山や奥羽山脈も見渡す丘の上の畑を訪ねると、そこに郡山ブランド野菜の枝豆「グリーンスウィート」を収穫する親子の姿を見つけました。遊休農地となり荒れ放題だったこの土地を借り受け、2人がゼロから野菜作りをスタートしたのは2016年のこと。翌年から作付けを始め3年が経ち、知識の面でも収入の面でもようやく農業として形になってきたといいます。 「どんな仕事でも立ち上

#18 「お前、社長をやらないか」 父の一言をきっかけに保育士から農業の道へ

有限会社光 代表取締役 柳田美華さん 郡山の地で強い想いや誇りを胸に農業と向き合う生産者のみなさんを紹介するフロンティアファーマーズ。これまで紹介した方々の中には、元美容師、元システムエンジニア、元ライターなど、異業界から農業の世界へ飛び込み、いまや郡山の食を支えるホープとして活躍する方々もいらっしゃいました。 今回ご紹介する柳田美華さんも、そんなご経歴を持つ一人。以前は保育士として働いていましたが、2017年に水耕栽培の生産者として新規就農しました。現在、市内大槻町にあ

#13 そりが合わなかったはずの亡き父。いま抱くのは父と同じ夢「三穂田の米農家のユニオンづくり」

有限会社安積ライスファーマーユニオン 安藤嘉行さん 郡山市三穂田町にある「深田ダム(深田調整池)」は、安積疏水によって猪苗代湖から引かれた水を郡山の水田に効率的に分配するため、1982年に完成した農業灌漑用ダムです。土を主な材料として作られた「アースダム」と呼ばれるタイプのダムで、その堤は全国3位の高さを誇っています(日本ダム協会「ダム便覧」より)。 その深田ダムがある三穂田町は、市内屈指の米どころとして稲作が非常に盛ん。安積ライスファーマーユニオンの安藤嘉行さんは、「こ